毎日のように新聞に折り込まれてくるチラシやポスティングされてくる広告を見ていると、ある一定の法則があります。
それは『自社の売り込み』コメントです。
自社や自社商品を売り込むために宣伝広告を配布しているので、誰が考えても当たり前ですね。
基準がわからない
売り込み文句の中には『当社の顧客満足度はナンバーワンです』とか『信頼ある当社におまかせください』とか『地域で信頼度ナンバーワン』と言ったキャッチフレーズを大きく掲載しているチラシを見かけます。
冷静に考えてみますと、『当社の顧客満足度はナンバーワンです』というのは、いったい何を基準にナンバーワンと言っているのでしょうか?
顧客満足度というのは顧客が満足したかどうかの度合いであって、本当に顧客満足度ナンバーワンなのであれば、『○○リサーチ社調査で当社の顧客満足度がナンバーワンであると評価されました』といった文面である必要があります。
こんな形で顧客満足が高いとか能書きを言う住宅メーカーやビルダーは、『顧客満足が低い会社』と公表しているようなものではないでしょうか。
本当に顧客満足度が高い会社は、チラシなどにそのようなことは書かないと思います。
たいてい顧客満足度が高いところは、口コミが多く、来店型セールスを中心にしているため、チラシをばらまいてのセールス方式を重要視していないのです。
次に『信頼ある当社におまかせください』なんてフレーズも、信頼がないからこそ文字に置き換えてくるセリフであって、本当に信頼があるならこんなことは書きません。
第一チラシを見ている人がこういったフレーズ見て、『この住宅メーカーは自分で信頼ある会社だと言っているから本当に信頼ある会社なんだろうね』なんて思うはずがありません。
それなのに『信頼』だとか『顧客満足』だとかを限られた広告スペースに載せていると言うことは、大切な商品の紹介スペースを犠牲にしてまで、自社が『顧客満足度の高い信頼ある会社』に見せたいと言った、その会社の裏事情が見えてくるわけです。
そんな努力をしなければならないほどの会社ですから、顧客満足度も信頼も低い会社と疑わざるを得ないのです。
また『地域で信頼度ナンバーワン』なんて、こんなくさい台詞あったもんじゃありません。
基準も何もなく、単なる自己満足以外の何物でもありません。
地域って、どういう単位なのか?
そう突っ込めば、きっとものすごーく狭い範囲の地域を指すことでしょう。
いい加減なビルダーに多い表現です。
顧客満足や信頼を騙るな!
すでに購入したお客様が評価するのが顧客満足度であり信頼なのです。
自分の会社のことを自分で勝手に評価したって、誰も信用できません。
そういうことを理解しているのかしていないのか、そんな姿勢でチラシづくりをしているような会社はオススメできません。
常に見る立場に立ってチラシはつくるものです。
『顧客満足度』『信頼』『ナンバーワン』とチラシにコメントして本当にそう思われるなら、すべてのチラシにこういったコメントが記載されることになるでしょうね。
そんなチラシは数知れていることから、まったく無意味なコメントであると言うことは一目瞭然です。