住宅知識

建築予算を聞かれたら「まだ決まっていない」と言ったほうがいい

この記事は約3分で読めます。
スポンサーリンク
20140312_budget

極端に予算の少ない客は、建築中や完成後に非常にクレームが多いと言われている。
予算とクレームが反比例している。
そのクレーム内容は、決まって
「言った・言ってない」
「聞いた・聞いてない」
のようなレベルのものなので、手に負えない。
時間がかかるばかりで利益につながっていかない。

わたしが勤めていた住宅メーカーで常に言っていたことです。

たとえば、35坪の家を建てたいのだが、建物は1,300万円以内でお願いしたい、と言ったような、坪単価にしたら40万円を切る予算で家を建築しようと考えているような場合を指しています。

坪単価40万円を切る建物

最近は大手住宅メーカーでも、建物の坪単価が40万円を切る建物を用意しているところが結構出てきています。
建てられるお客様側から見ると、比較的名前の知られているメーカーが、建物を安く提供してくれるのはとてもありがたいと感じるところでしょう。
しかし、安価な建物を用意してはいるものの、内々では前述のようなことを言っているのです。
さらにこんな風にまで言われています。

「金が無いなら家なんか建てるなよ。大して利益が上がらない上にクレームばっかりでやってられないよ…。売った後が大変なんだよ、こういう客は」

と言って、用意している安価な建物は勧めず、場合によってはあきらめてもらうことも少なくありません。

さあ、こんな風に言われているお客様たち、どう思われますか?
安い買い物をしようとしていること自体、決して悪いことではありませんよね。

でもはっきり言わせてもらいます。
安い建物の中で、良い建物は非常に少ないです。

話は変わりますが、もう一つ

高い建物だからと言って、良い建物とは言い切れません。
こんなことを言われたらどうすれば良いのでしょう?

それならまず、住宅公園に展示場を持つ大手住宅メーカーの中から二~三社ほどピックアップ(当然自分が建てたいと思っている建物を実現できるようなメーカー)して、じっくりとプランを作らせましょう。
あくまでも無料でやってもらえるレベルのところまで。

プランを作ってもらったら、好みに合わせて手を加えてゆきます。
そして今度は、比較的安価で建物を建ててくれる地元のビルダーを複数選択して、手を加えたプランを持って見積もりさせます。
そのプランを見て、詳しく尋ねてこないビルダーなら外しましょう。
期待できません。

大手のメーカーが作った無料のプランの場合、使用する木材の種類やサッシ等の建具種まで記載していないはずなので、これらを何も尋ねてこないで見積もりを出すような業者は、信頼できる業者とは言えません。
また、ビルダーが独自で定めている、ありきたりの仕様のみで見積もりを作ってくるようでも問題あり。

そんなこんなで、それぞれの出した見積もり金額に差が出ることがわかるでしょう。
最終的にどのメーカーやビルダーで建ててもらうかは自分が決めるのでしょうが、建物価格というのがいかにピンキリなのかが良くわかると思います。

まとめ

安い単価の建物ばかり建てている業者は、営業力不足を安い建物価格で補っている所が多く、その結果クレーム対応にも問題が出てしまう。
当然利益率も低いので、クレーム対応やアフターサービスでその利益が飛んでいってしまうことも多々ある。
と、なると、会社の経営に大きな影響を来すことになりかねない。

高い単価の建物を建てている業者は、営業力の高いところが多く、結果予算の低い客を断る傾向がある。
高い建物と言っても、下請け業者に安く建てさせていることに違いはなく、その上前をピンハネして、過剰な人件費などの経費を補っているところが多い。
と、なると、高いのは価格だけで品質はさほど高くはない?

これはじっくり考えなくてはならないところですね。

タイトルとURLをコピーしました