住宅広告

重要なことを小さな文字で掲載するのは見せたくない内容だから

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折込チラシや雑誌の広告欄など、限られたスペースの中にいろいろな情報を載せるわけですから、文字が小さくなるのはごく自然。
ただ、不動産や住宅などは広告する内容に制限があったり、あるいは必ず記載しなければならないものがあったり、様々な制約があるわけです。

別途費用

たとえば、やたら安い坪単価の住宅をデカデカと記載している一方で、裏の隅の方に
『設計および建築確認申請』
『宅外給排水設備工事』
『宅外電気設備工事』
『ガス工事』
『居室照明器具』
『カーテン・カーテンレール』
『式典』
『外構工事』
『地盤改良工事』
『諸経費』
これらにかかる費用は別途となります、なんて事が書いてあったりするわけです。

いくらかかる?

ではこれらはいったいいくらくらいかかるのでしょうか?
初めて家を建てようと思ってチラシを見ている人は、普通いくらかかるかなんて事は全然分かりません。
でもいくらかかるか分からなくても、記載しなければならない項目なのです。
とは言っても法律で決まっているのではなく、あくまでも住宅メーカーの都合です。
こういったことを書いておかないと、あとあと面倒なことになる可能性があるからです。

契約調印の場で

このチラシを見て展示場やショールームなどに足を運び、予算の条件も合い、建物や仕様に納得して契約を交わすことになったとします。
チラシに記載されていた金額が坪単価29.8万円で、建てようとしている面積は40坪だとしますと、1,192万円で家が建つわけですが、チラシの隅に小さく上記のような断り書きがあるので、
『設計および建築確認申請』
『宅外給排水設備工事』
『宅外電気設備工事』
『ガス工事』
『居室照明器具』
『カーテン・カーテンレール』
『式典』
『外構工事』
『地盤改良工事』
『諸経費』
といった費用はこの坪単価29.8万円には含まれていないわけですから、1,192万円では家が建たないことになります。

しかしもしこの表示がチラシに書かれていなかったとすると、施主はそのチラシを証拠に、これらの別途費用をすべて拒否するよう対抗手段を打ちますね。
あるいは契約を白紙に戻すことだってできるわけです。

こんな事をされては住宅メーカーはたまりません。
だからしっかりとコメントを書き込んでおくのです。
しかしおわかりの通り、このような都合の悪い(坪単価を安く提示して販売している業者にとっては、別途費用の発生は大変都合が悪いのです)コメントは大きく書くと割安感が薄れるため、小さく小さく書くわけです。

逆に言いますと、小さく書いてあると言うことは都合が悪いコメントである、と推測できますね。

そんなわけで、大切なことを小さな字で記載しているチラシには『裏』がありますよ、ってことです。
建物は、適切な価格でご購入ください。
十分ご注意あれ。

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